ブラジルの大地から生まれたゲシュタルト
ブラジルは貧しさと雄大な自然が入り混じっている世界である。
人種も様々な血が混じり合っていながら時間と歴史がブラジルゲシュタルトを作り出したように思われる。アマゾンの大河のようにゆったりと無数の支流を飲み込み本流になって流れ続けているかのようだ。
自然の豊かさと過酷さがあるからジョージ博士がいてブラジルのゲシュタルトが生まれた。彼の祖父は奴隷としてブラジルに渡ってきた。ブラジルの部族の血と白人の血が入っている。
彼の身体に触れると90歳とは思えない強靭な筋肉と骨格に驚かされた。
目は不思議な色があり、パトリシアは白人の血が入っているからだと説明してくれたが、黒人系、白人系、混血ブラジル人の目の色なのだろう。
彼はローマ教皇庁サレジオ大学で哲学と神学の学位を取り、心理学で博士号を取得。
そんな人が創り出したブラジルgestaltはアマゾンの濁った河のようであり、大地の土の埃のようだ。
彼に米国とヨーロッパのIAAGTを知っているかと尋ねると、知らないと、にべもなかった。
彼は南半球の世界を見ていて、イタリアとイギリスで学んだが、北米に興味がなく、日本人が見ていたゲシュタルト観とは全く違うようだ。現にポール・グッドマンの本が会場に並んでいた。
今回の大会にも性的マイノリティーのグループが沢山いたがポール・グッドマンの影響だろう。彼は精神科医で社会派作家として有名であった。
パールズとローラと三人で話し合ったものを編集したのは彼である。