ゲシュタルト療法をファシリテートする、心理療法の専門家「ファシリテーター」がワークショップの雰囲気やセッションの内容などに触れるブログを紹介しています

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ファシリテーター:中山 史

中山 史

2006年幼稚園の母親学級で、GAF代表・有村凛さんと出会いゲシュタルトを知る。その後、ゲシュタルトを自らの育児に活かすためママ友と育児サークルを立ち上げ7年間活動。2011年ゲシュタルト療法ベーシックコース、2013年同アドバンスコース修了。2017年よりGNJスタッフ

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ああ、うれしい

2024年4月3日 20:13

最近、ダーニングという、衣類の穴あきやらを修繕する針仕事を、従妹に教えてもらった。実家に帰省していたタイミングだったので、ためしに虫食いの穴があいた母のニット帽をダーニングしてみた。えんじ色の無地の帽子にワンポイントのアップリケをしたみたいになって、案外かわいくできた。

気をよくした私は、自宅に戻ってから、破れたジーンズや、袖がほつれたセーターをダーニングしてみた。悪くない。何が悪くないって、穴がふさがったこと。ジーンズなど、慌てて着替えをしていると、必ず足を突っ込んで、破れた穴をさらに広げてしまっていた。冬に活躍したセーターは、秋口から比べるとそのほつれが広がっていって、気に入っているセーターなだけに、着るたびにジレンマだった。それらの悩みがこれで解消、悪くない。

筋金入りの大ざっぱ人間のやることなので、仕上がりの見栄えはそれなり。ネットで検索したお手本のように、差し目が几帳面に並んではいない。穴を埋めることに全集中した結果、迷路のような仕上がりになっている。でも、まあ、うん、悪くない。何が悪くないって、ブサイクなりにかわいさがある。全集中して(小一時間ほどですが笑)取り組んだ達成感も残っている。なにより、気に入っている服を、この先も着続けられるようになった。そのことがうれしい。

あ、そうか。私はうれしい。うれしい。脇腹あたりがこそばゆい。なんだろうこのかんじ。すごく褒められているような感覚。小さい子どもが、「よくやったね!すごいね!」って、褒められながら、「たかいたかい」をしてもらっているみたい。すごく誇らしい気分。

やりたいと思ったことを、その思いのまま取り組んで、最後までやりきった。それがすごくうれしくて、すごく誇らしくてたまらない。自己満足の極み。ああ、うれしい。

こんなささいな出来事に、いまわたしはびっくりするほど満たされている。ああ、うれしい。