私とゲシュタルト療法の出会い(6)
交流分析のトレーニングを受けることになった私ですが、私のスーパーバイザーであった六角浩三先生、深澤道子先生は、ともにグールディング夫妻から再決断療法を学んでいたので、私は必然的に、交流分析の中でも特に再決断療法を学ぶことになりました。再決断療法は、ロバート・グールディングによって考案された交流分析とゲシュタルト療法を統合した心理療法です。ロバート・グールディングは交流分析を創始したエリック・バーンと、ゲシュタルト療法を創始したフリッツ・パールズの両者から学び、この2つのアプローチを統合して、再決断療法を考案したのでした。
こうして、再決断療法を学ぶようになったのですが、思えばこれが、私とゲシュタルト療法との出会いでした。しかし、この頃の私はまだ、ゲシュタルト療法そのものについては、まだよくわかっていなかったと思います。1992年には、TAネットワーク主催の「交流分析とゲシュタルト療法」という大会に参加し、ゲシュタルト・ネットワークのポーラ・バトム氏の講義を聴き、ご著書にサインまでいただいているのですが(今となっては貴重ですが!)、大会2日目の選択参加のワークショップでは、杉田峰康先生の「ゲーム・脚本からの脱出と再決断」に参加し、並行して行なわれていたポーラ・バトム氏の「ゲシュタルトセラピーの実際」には参加しておらず、当時の私がゲシュタルト療法そのものよりも再決断療法に関心が強かったことがうかがわれます。この時、ポーラのワークショップに参加していたら・・・人生が変わっていたかもしれませんね(百武さんや岡田さんたちと一緒に学んでいたかも?)。
こんな風にゲシュタルト療法そのものとはニアミスだった私ですが、再決断療法のワークを度々受けるようになり、衝撃を受けるのでした。この続きはまた次回。