ゲシュタルト療法をファシリテートする、心理療法の専門家「ファシリテーター」がワークショップの雰囲気やセッションの内容などに触れるブログを紹介しています

GNJファシリテーターブログ

ファシリテーター:上谷 和美

上谷 和美

2009年大阪みどり会でゲシュタルトに出会い、2013年度GNKにてアドバンスコースを修了。2017年企業に勤めながらインフィニティーを主宰、2022年からインフィニティーを本業として活動開始。非二元の目覚めのプロセスをサポートしている。

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トレーニングコースのアシスタントの経験

2024年12月16日 18:45

2022年9月からベーシックのアシスタントを一年間勤め、引き続き翌一年間はアドバンスのアシスタントも務め、この8月に2年間のアシスタントが終わりました。
アシスタントの仕事はグループのサポートとトレーニングの記録を取ることですが、これを体験して本当に良かったと心から思います。
全体的なことを言うと、グループが2年間を通して親密性や、個人個人の成長する姿や、心をオープンにするからこそ深まり変容していくグループのダイナミックさを肌で感じさせてもらいました。

でもそれ以上に私の個人的な側面から、この二年間が一番ゲシュタルトの理解が深まり自分自身も成長した期間のように思います。因みに私はゲシュタルトを始めて約15年になります。

アシスタント初日、私はいいアシスタントになろうと明らかに気負っていました。
きれいに座布団を並べ、参加者さんをしっかりとサポートする立場を自ら取り、出しゃばらず、世話焼きそうな人を装い…、今思い出しても恥ずかしいぐらい、何者かになろうとしていました(笑)
ゲシュタルトで云う『役割の層』ですね。その役割の仮面は自分のプライドのように張り付いていたのです。
そう、私はいいアシスタントをこなすことがプライドとなっていたのです。
この『こなす』が曲者ですね。笑

トレーニングが進み、毎月様々なファシリテーターのスタイルに触れ、皆さんが自分であることを大切にされています。どのスタイルも個性があり、そのままのご自分としてそこに座っている姿を毎月見ていきます。
これは、トレーニング生として受講していた時とは全く違う視点でワークそのものを観察し、記録を残す作業からの学びでした。
講師でいらっしゃるファシリテーターたちの姿は、私の『何者かになろうとしている』姿とは全く違うことをまざまざと感じます。

それから、トレーニングで理論や哲学を復習することは、知識だけではなく自分がゲシュタルトの哲学や理論をどのように生き方に取り入れているのか、自分を自覚する機会にもなりました。
それらの自分を見つめる体験が、『役割の私』から『真の私でいる』ことの大切さや、今の自分の在りようがどのようになっているのかに気づきを与えてくれます。

その自分に向き合い掘り下げる作業は、もちろんの事ながら安全な場所だからできる事です。その環境である参加者メンバーの皆さんがオープンな心でお互いを大切に思いやり、私を受け入れ信頼してくださいました。その皆さんだったから、私は安心して『役割の層』から真の自分でいる『成長の層』に辿り着くことができたと思います。
この二年間を共にしたメンバーはとても深い関係性を築けたかけがえのない人たちです。

二年間で『正直さ』と『自分でいる大切さ』を改めて実感し、それが私にとって豊かな人間関係を作るベースであり、ファシリテーターとして人と出会うために大切なことだと沁みました。
この体験をさせてくださったGNJスタッフの皆様に感謝しかありません。

トレーニングに参加する、アシスタント業務をする、
どちらの体験も私の人生に本当に意味のある貴重な体験でした。
今度はGNJスタッフのトレーニング担当者として、トレーニングに参加する方々が、その方にとって少しでも豊かな体験をして頂けるようにサポートしていきたいと思っている次第です。

なんだか、最後は決意表明みたいになっちゃいました(笑)
結局は「ゲシュタルトってやっぱりいいですよ!」って、事なんですけどね。
そんな2年間の私のアシスタント体験でした。