ゲシュタルト療法をファシリテートする、心理療法の専門家「ファシリテーター」がワークショップの雰囲気やセッションの内容などに触れるブログを紹介しています

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ファシリテーター:渡辺 トヨ子

渡辺 トヨ子

1937年栃木県に生まれ、最高裁判所診療所の看護師として39年在籍、定年退職。 1986年パールズの愛弟子であるポーラに出会い、逝去されるまでの15年間、ゲシュタルト療法を学ぶ。 2020年SEP取得(トラウマ療法プラクテショナー)。

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座禅体験

2023年7月1日 18:04

座禅の最中に私の体が消えました。
消えたという確信があるのに今も生きています。
私にはその瞬間を思い出すたびに閃く言葉があります。
「これは誰にも話すまい、これは私の喜び私だけのものです」と。

実は、すでに話してしまっているのですがどのような座禅の体験だったのかその道筋をたどってみたいと思います。僧侶はインドで得度出家された方で、萌黄色の袈裟衣を纏い剃髪された頭は青く若々しい青年です。
私は僧侶の誘導に従いヴィパツサナー冥想(2500年前のブッダによる)を体験しました。

座禅エクササイズ
壁に向かって椅子に浅く座ってください。
目をつぶりましょう。
足の裏に注意を向けましょう。
次は耳に注意を向けましょう。
聞こえてきますね。聞こえる、聞こえる、聞こえる。聞くことだけに集中してください。
次は目に注意を向けましよう。目をつぶったまま見続けてください。見ている、見ている、見ていると繰り返しつぶやいてください。そして目だけに集中してください。
次は鼻に注意を向けましょう。匂いが感じられます。匂い、匂い、匂いとつぶやいて鼻に集中しましょう。
次は舌に注意を向けましょう。舌先で味覚を感じましょう。味覚、味覚、味覚とつぶやいて舌に集中しましょう。

今度は全身に注意を向けましょう。
頭、首、肩、背中、腰、胸、お腹、太もも、脛、足首、足の裏…ゆっくり足の裏を感じましょう。足からだんだんと身体の上に意識を向けていきましょう。足首、脛、太もも…
妄想が起きたら自分が作り出していることに気づいてください。
払いのけようとしないでそのままに居ましょう。
今この一瞬、外界の刺激に反応せずありのままにそこにいるだけです。
これが本来の人間の姿です。
今この瞬間足らないのはないのです。

つづく→【座禅体験(二)